この記事を読んでいるあなたは、
- 外資系はやめとけと言われる理由を知りたい
- 外資系企業に合う人合わない人を知りたい
- 外資系企業で働いた際の失敗例を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では「外資系はやめとけと言われる理由や外資系に合う人、働いた際の失敗例」などについてお伝えしていきます。
外資系はやめとけと言われる理由5選
ここでは、外資系企業はやめとけ言われる理由について解説していきます。
安定性がないから
外資系企業がやめとけと言われる理由として、安定性がないことがあります。
日本の伝統的な企業には年功序列・終身雇用の慣習があり、勤続年数に応じて昇格・昇給し、定年まで勤めあげることが一般的です。
しかし、外資系企業では実力や実績がものを言い、年齢に関係なく会社への貢献度が多いほど給与が上がります。
仕事の成果が収入へ直結するため、結果を出せなければ年俸は減り、結果を出せても一時的である可能性から将来への見通しが立てにくくなります。
また、新卒採用で人材を育成する環境ではなく、即戦力を求められるため人員の入れ替わりが多く落ち着きません。
社風・文化に慣れづらいから
外資系企業がやめとけと言われる理由として、社風・文化に慣れづらいことがあります。
例えば独特な文化として以下のような特徴が挙げられます。
- フレックス制度を採用していて各々でタイムマネジメントをする必要がある
- 個人での仕事の自由度が高い
- オープンな雰囲気で立場や肩書にこだわらずに発言できる
- 建前はなくいつも率直で本音の対応をする
様々な国籍・背景の人が集まるため、異文化への順応力や多種多様な価値観を理解する柔軟性が必要となります。
福利厚生が悪いから
外資系企業がやめとけと言われる理由として、福利厚生が悪いことがあります。
福利厚生は、以下の2種類に分けられます。
- 法定福利費:法律によって義務づけられている。健康保険料、雇用保険料、厚生年金保険料、介護保険料、労災保険料、子ども・子育て拠出金など
- 法定外福利費:企業独自で定めている。家賃補助、通勤手当、慶弔費、健康診断費など
法定福利費は日系企業も外資系企業もあまり違いはありませんが、法定外福利費で差がつく場合があります。
外資系企業は特に住宅手当や社宅制度など、家賃に関する補助金が手薄い傾向にあります。
仕事が忙しく激務だから
外資系企業がやめとけと言われる理由として、仕事が忙しく激務であることがあります。
外資系企業では、大量の業務を一人でこなすスピード感と自分の裁量で捌く判断力を求められ、問題解決力や創造性なども必要とされます。
さらに実力主義で自分の達成度がはっきり数値化され査定に響くため、常に気を抜けずプレッシャーにも耐えなければなりません。
ストレスが溜まりやすく、競争社会についていけずに辞めるリスクが高いのも外資系企業の特徴です。
退職金という概念がない
外資系企業がやめとけと言われる理由として、退職金という概念がないことがあります。
日本では新卒から定年まで勤めることが前提であるため、「長年貢献してくれてありがとう、お疲れさま」という意味で退職金があります。
しかし、外資系企業では転職・リストラありきの期間限定な風土のため長く務めることへのねぎらいの観念はなく、その分在籍時の給与を高くするという考え方が浸透しています。
外資系で働いた際の失敗例
ここでは、外資系企業で働いた人の失敗談について解説していきます。
高収入であることだけで入社してしまった
高収入であることだけで外資系企業に入社すると失敗する可能性があります。
求められる人材も優秀で周りの能力が高いため「期待していたよりも評価されない」「予想していたより結果を出せない」という状況に陥り、高収入に結びつかないこともあり失敗します。
また、仕事が終わらなければ残業や休日出勤も当たり前で、時間給に換算すると意外と収入が高くならないケースもあります。
外資系に転職を検討する場合は、提示された給料を単純に比較するだけではなく、家賃補助や退職金を含めた待遇を考えてください。
英語力が未熟なのに入社してしまった
英語が未熟なのに外資系企業に入社すると失敗する可能性があります。
取引先はもちろん、社内でも上司や同僚との意思疎通、会議でのプレゼンテーション、書類作成などあらゆる場面において英語でのコミュニケーションが必要となります。
そのため、公用語である英語のスキルが不足していると本来の実力を充分に発揮できないという事態を引き起こしてしまいます。
外資系への就職前に確認すべきこと
ここでは、外資系企業への就職前に確認すべきことについて解説していきます。
論理的に考えて働くことができるか
外資系企業への就職前に、論理的に考えて働くことができるかを確認しましょう。
外資系企業は日系企業のようにお互いをフォローしあったり和を尊ぶ人情重視型ではなく、合理性を追求するシビアな世界です。
その厳しい競争社会を生き残るには、余計な要素を排除して効率よく働くための論理的な思考力が必須となります。
論理的な思考ができれば、自分の考えを整理し周囲へわかりやすく伝えることができ、仕事がスピーディーに進みます。
もし論理的思考に自信がない人は、フレームワークを使って練習することで徐々に上達するでしょう。
自分のスキルや意見、実績を伝えられるか
外資系企業への就職前に、自分のスキルや意見、実績を伝えられるかを確認しましょう。
外資系企業では自分の意見をしっかりと主張できることが大切とされ、日本では美徳とされる謙虚さや控えめな慎み深さ、能ある鷹は爪を隠す主義は評価されにくい環境です。
もし積極的に自分をアピールすることや主体的に動くことが苦手な場合、外資系企業に入社すると後悔してしまうかもしれません。
英語が得意か
外資系企業への就職前に、英語が得意かを確認しましょう。
TOEICのスコアを目安とした場合、700~800点ほどを保有していれば心配ないでしょう。
配属部署やによってはそこまで英語のスキルが必要ないケースもあります。
しかし英語力が低いと、電話やメールでの対応では表情や身振りなどの非言語コミュニケーションが使えない分苦労しそうです。
そもそも外資系とは
外資系企業とは、日本進出した海外企業の日本法人や日本の子会社のことを指します。
一般的には以下の3点を満たしている会社の事を指します。
- 本社が外国にある
- 会社の経営陣や役員が外国籍の人で占められている
- 運営方針が外国人によって決められている
また広く以下の3パターンで使われる場合もあります。
- 元々外国企業で、日本に市場進出してきた場合
- 外資企業と日系企業が共同出資・資本提携した場合
- 外国企業が日系企業を買収した場合
なお経済産業省「外資系企業動向調査」では、株式の1/3以上を外国投資家が所有している企業と定義しています。
外資系に転職する方法
ここでは、外資系企業に転職する方法について解説していきます。
外資系の転職エージェントに登録する
外資系企業に転職する際は、外資系の転職エージェントに登録しましょう。
「外資系企業への転職は外資系の転職エージェントに任せるのが一番です。
外資系の転職エージェントはスタッフが外国人で、履歴書提出や面談など全て英語のやり取りが基本です。
さらに、各分野のスペシャリストやエキスパートを企業へ紹介することが前提であるため、登録から実際に求人案件を紹介されるまでのハードルが高いのも特徴です。
従って以下の人はお断りされる可能性が高いでしょう。
- 専門スキルがない
- 現在の年収が低い
- 英語ができない
自分の市場価値を把握してから登録するとよいかもしれません。
日系の転職エージェントにも登録する
外資系企業に転職する際は、日系の転職エージェントにも登録しましょう。
外資系の転職エージェントは審査が厳しく、門前払いされたりサポートが受けられなかったりすることもあります。
日系の外資系企業に強い転職エージェントと並行して活動するとよいでしょう。
以下のような様々な特色があるため、自分に合ったところを選んでください。
- 求人案件の量が多い
- ハイクラスな求人が多い
- サポート体制が充実
- 経歴から直接スカウトがある
- 特定の業界に強い
活動する際には大手総合型と業界特化型の2種類のエージェントを併用することをおすすめします。
複数登録することにより非公開求人などの情報量も増え、応募できる求人の選択肢が多くなります。
外資系で働くメリット
ここでは、外資系企業で働くメリットについて解説していきます。
給料が高い傾向にある
外資系企業は、給料が高い傾向にあります。
日本人全体の平均年収は約433万円ほどであるのに対し、外資系企業社員の平均年収は約800万円ほどと約2倍の差があります。
外資系企業は海外へ市場拡大できるほど事業が軌道に乗っていて、企業の規模・収益が大きく資金力が潤沢であるため、給与の水準を上げることができます。
また退職金やボーナスといった福利厚生が手薄く、その分が給料に含まれているという面もあります。
仕事にスピード感がある
外資系企業は、仕事にスピード感があります。
日系企業と比べて決断が合理的で速く、事業展開でも臨機応変な対応で効率よく成果を出せます。
また余計な手間を省いて集中力が高いうちにテキパキと仕事に取り組むことができます。
段取りが悪くいつまでもダラダラとメリハリなく仕事を続けていると、その仕事へ対する優先順位もモチベーションも下がってしまいます。
実績や結果が正しく評価される
外資系企業では、実績や結果が正しく評価されます。
年功序列の風習がなく成果主義であるため、会社にどれだけ貢献したかが査定ポイントとなります。
実力さえあれば性別や年齢に関係なく、個人のパフォーマンスに対する正当な役職や報酬を受け取ることができます。
ただし裏を返せば、能力不足で業績が残せない場合は忖度なしでシビアに評価されるというリスクもあります。
英語のレベルが上がる
外資系企業では、英語のレベルが上がります。
公用語が英語であり、「毎日継続して」「日常のあらゆる場面で」英語を使うため段々と英語のスキルが磨かれていきます。
さらに、昇進するとそれに伴い求められる英語力も高くなり、自ずと英語力を向上させざるを得ない状況となります。
日々英語に触れることで英語力に対するモチベーションも湧き、気づけば英語が堪能になっているでしょう。
実力や結果によってすぐに出世できる
外資系企業では、実力や結果によってすぐに出世できます。
成果主義であり年功序列の概念がないため、会社への貢献度がストレートに昇進スピードに反映します。
年齢や性別に関係なく、能力次第でチャンスを掴むことができる点は外資系企業の大きな魅力です。
成果を査定する直属の上司とは常日頃からコミュニケーションをとり、良好な関係を築いておくこともポイントです。
産休・育休への対応が充実している
外資系企業は、産休・育休への対応が充実しています。
多くの外資系企業では産休・育休制度の取得方法に関して一連の流れが体系化され、スキームが確立しています。
それにより「妊娠した場合は制度を利用するもの」という認識が周囲に浸透し、いざ利用する際に周囲からの理解を得やすくなります。
上司や同僚と軋轢が生じにくく、日系企業でよく耳にする「マタハラ」とは縁の無い環境で働けます。
スキルや経験が付けばキャリアに活かせる
外資系企業では、スキルや経験が付けばキャリアに活かせます。
日系企業で多く取り入れられているジョブローテーションは、企業全体を把握する、自分に向いている職種を探せる、というメリットがあります。
しかし反面、浅く広くの知識で専門性を極められず、せっかく習得したスキルや経験を活かす機会がなかなか巡ってきません。
一方、外資系企業はその分野のスペシャリストやエキスパートを求めているため、深い知識や専門性を遺憾無く発揮することができます。
外資系が向いている人の特徴
外資系企業に向いている人の特徴として以下のようなものがあります。
- 作業効率が良い
- 仕事が好き
- 英語力がある
などです。
要領よく俊敏に動けるタイプや、積極的に目標を設定して達成しようとするバイタリティ溢れるタイプは、外資系企業の厳しい競争社会でも生き残ることができるでしょう。
また刺激や変化を好み、未知の物事を柔軟に受け入れることができるタイプも、水を得た魚のように活躍できるかもしれません。
外資系が向いていない人の特徴
外資系企業に向いていない人の特徴として以下のようなものがあります。
- 安定志向でリスクを回避したい
- ドライな人間関係は苦手
- 年下の上司や女性上司に抵抗がある
- 指示待ちで受け身
などです。
「仕事をするときは調和や平穏を大切にしたい」と考えている人は、外資系企業を選ばない方がよいでしょう。
また上司に従順で忠実なタイプは日系企業では需要がありますが、外資系企業ではあまり評価されずに辛くなるかもしれません。
外資系に向いているか知る方法
外資系企業に向いているか知るために、転職エージェントに相談してみましょう。
ハローワークを始め、転職についてのプロが相談に乗ってくれる転職エージェントを活用すると適切なアドバイスをもらうことができます。
また、エゴグラム診断やディグラム診断といった、心理学・統計学の見地から解析・開発された信頼性のある適職診断を利用するのもおすすめです。
向いている職種を診断するだけでなく、今まで気づかなかった自分の性格上の特徴や強み、弱みを知るきっかけになります。
【外資系就職に有利】米国公認会計士とは
米国公認会計士(USCPA)とは、会計・監査などの知識や能力を有し、それを米国公認会計士協会(AICPA)から保証され、認定された資格を所有する人のことです。
知名度が高くグローバルな会計基準を理解していることの証明となるため、金融系や法律系に関する幅広い分野からニーズがあり重宝されます。
国際的に最も認知されたビジネス資格の一つとして、また英語力のアピールとしても外資系企業から高い評価を得ています。
ここでは、米国公認会計士の特徴について解説していきます。
初心者でも合格できる
米国公認会計士試験は、初心者でも合格することができます。
試験は99点満点で合格最低ラインは75点となっています。
難問・奇問は出題されない傾向で、英語力さえあれば日本の会計士の標準レベルの知識で通用します。
合格発表は受験日から3週間ほどで、全米州政府会計委員会(NASBA)の公式サイトで確認できます。
日本で受験することができる
米国公認会計士試験は、日本で受験することができます。
試験場所は東京(御茶ノ水)と大阪(中津)のプロメトリックテストセンターを選択でき、毎日受験可能なため科目ごとに好きなタイミングで受けることができます。
科目は以下の4種類で、各試験時間は4時間です。
- 財務会計
- ビジネス環境及び諸概念
- 監査及び証明業務
- 諸法規
科目合格には有効期限があり試験受験日より18ヶ月間となっているため、その期間中に残り3科目を合格する必要があります。
英語で出題される
米国公認会計士試験は、英語で出題されます。
問題はすべて英語での出題で、以下の3つの解答形式があります。
- 4択
- 穴埋め、数値入力など
- 英文で解答
英語の4技能であるReading、Listening、Writing、Speakingのうち、解答に必要なのはReadingとWritingのスキルのみです。
大学卒業レベルの英語力と会計用語を覚えれば合格圏内に充分入ることができます。
米国公認会計士を取得した後のキャリア
米国公認会計士を取得した後のキャリアには以下のようなものがあります。
- 会計事務所
- 監査法人
- 外資系企業の経理や財務
- コンサルティングファーム
- 金融機関
- 日本企業海外子会社
などです。
外資系に勤める以外にも、海外現地の企業で働く、海外進出している日本企業でキャリアアップする、というように活躍の場が広がります。
なお日本においては米国公認会計士の資格は独占業務権限がないため、会計監査業務での独立開業はできません。
外資系企業への就職や転職に関してよくある質問
ここでは、外資系企業への就職や転職に関してよくある質問について解説していきます。
英語が苦手でも外資系転職エージェントは利用できますか?
英語が苦手だと外資系転職エージェントの利用は難しいです。
英語でのやり取りがメインで、アドバイザーも基本的に外国人であるため、英語が苦手な人には会話が成り立たないと予想できます。
その点、日系の転職エージェントは日本語で日本人担当者が対応します。
英語が苦手で外資系企業に就職したい人は、外資系企業に強い日系の転職エージェントを利用しましょう。
外資系転職エージェントがひどいと言われる理由は?
外資系転職エージェントがひどいと言われる理由として、審査が厳しいことが挙げられます。
外資系転職エージェントは企業に対して選りすぐりの人材しか紹介しない方針であるため、日系転職エージェントより高いスキルを求められるのが特徴です。
また、アドバイザーが高圧的、条件の合わない求人を紹介される、といった事例から評判が悪いこともあります。
中小企業から外資系企業への転職はできる?
中小企業から外資系企業への転職は可能です。
外資系企業にとって勤めていた会社の規模は重要ではないため問題ありません。
大切なのは即戦力となるかというスキルや経歴、実績です。
日系企業は新卒からの育成に力を注いでいることから、同じ業界・業種からの転職であれば歓迎されるケースもあります。
外資系企業に学歴は関係ある?
外資系企業では、学歴はあまり関係ありません。
外資系企業では、学歴よりも実力や成果が重要視されます。
しかし、経営コンサルタントなどの思考力や理解力が求められる業界や職種では、ポテンシャルを期待して選考基準を学歴に置く場合もあります。
20代や第二新卒、女性でも外資系企業へ転職できる?
20代や第二新卒、女性でも外資系企業への転職は可能です。
外資系企業は年齢や性別よりも実力や成果を重視する傾向にあります。
経験やスキルが不足していると判断された場合は、日系企業で数年修行して再挑戦する手もあります。
外資系転職に関するブログや5chは正しい?
外資系企業に関するブログや5chは、正しい場合と正しくない場合があります。
ブログは個人の感想であり、例え真実であっても偶々書き手がそう感じただけで全ての人に当てはまるとは限りません。
また、5chには情報操作をする工作員が存在し、サクラや炎上させるために雇われた人も書き込んでいます。
口コミとして一定の信頼性はあるかもしれませんが、情報を精査し鵜呑みにしないようにしましょう。
外資系やめとけ理由まとめ
この記事では「外資系はやめとけと言われる理由や外資系に合う人、働いた際の失敗例」などについてお伝えしました。
外資系企業は良くも悪くも日系企業とは一線を画した独特の文化や価値観があり、適している人と適していない人が分かれる傾向にあります。
外資系企業で働いてみたい、興味がある、転職を検討している人は、是非この記事で紹介した転職する方法や働くメリット、よくある質問などを参考にして活動してください。
外資系企業が自分に向いているかよく見極め、満足いく条件で心地よく働ける場所を手に入れましょう。